2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
フォト
無料ブログはココログ

« 長男のサッカー | トップページ | 『お守り』購入 »

2011年9月20日 (火)

『野川』 長野まゆみ

41nsmwyeg9l_bo2204203200_pisitbstic

amazon紹介文より

両親の離婚により転校することになった音和。野川の近くで、彼と父との二人暮らしがはじまる。新しい中学校で新聞部に入った音和は、伝書鳩を育てる仲間たちと出逢う。そこで変わり者の教師・河合の言葉に刺激された音和は、鳥の目で見た世界を意識するようになり…。ほんとうに大切な風景は、自分でつくりだすものなんだ。もし鳥の目で世界を見ることが、かなうなら…伝書鳩を育てる少年たちの感動の物語。

たまたま図書館の新刊のところに置いてあったので手に取ってみた。

長野まゆみさんという作家は初めて読む。読み始めて失敗したかと思ったが、他に読む本もなかったので、読み続けていくとまぁまぁかなという感じだった。

特に変わり者の教師河合の言葉が面白い。ボクの子どものにもこのように語ることができればと思いつつ、教師のセリフの部分は一応コピーしておいた。

P164~教師の河合が2学期の国語の最後の授業で次のような話をする。

「誤解のないように云っておくが、私が話をするのは、きみたちに楽をさせようとするのでもないし、時間つぶしでもない。人の話に耳をかたむけるのは、実際の風景や音や匂いや手ざわりを知るのとひとしく、心を養うものだと私が信じているからだよ。

それは、書物を読むことでも培われる。たぶんきみたちは、ことあるごとに本を読めと云われて、いいかげんうんざりしているだろう。しかも、本を読むことがどうして重要なのかを、おとなはひとことでは答えてくれない。あいまいな話ばかりする。それどころか、当のおとなが、時間がないのを理由にたいして本を読んでいない。学校と日常で、いそがしい日々を送るきみたちは、おとなよりもいっそう切実に、効率よく役立つことだけを吸収したいと思っている。だから、本を読めばどんな得があって、このさきの人生にどう役立つのか、たしかな答えをほしがるんだ。そうだろう?だったら、はっきり云っておくが、得はないよ。役立つかどうかも怪しい。だが、むだでもない。

もう少し具体的な話をしようか。ある子どもが家のなかで古びたネジを拾った。両親にたずねてみたが、なんのネジなのかは、わからなかった。子どもは捨ててもかまわない気がしたものの、ひとまずとっておいた。それからしばらくたって、祖父の代からの古い家を建てかえることになり、子どもの父親が壁掛けの時計をはずした。そうしたら、その裏板をとめておくネジがひとつ欠けていて、ちゃんと固定できずに本体から浮きあがっていたんだ。

それを見た子どもは、しまっておいたネジのことを思いだした。さっそくとりだして欠けたところへネジをはめこんだ。ぴったりと合い、裏板はちゃんと固定された。

なんだそんなことか、と思うなら、それでもかまわない。だが、この話にはまだつづきがあるんだ。裏板がすきまなく固定されたとき、子どもは時計が耳なれない音をたてていることに気づいた。長らく空回りしていた歯車が、裏板を固定したことで正しくまわりはじめたからなんだ。それによって、仕掛けが作動した。午後三時になったとき、家じゅうのだれもがたんなる模様だと思っていた文字盤のなかの小さなとびらがひらいた。するとそこから、銀の小鳥が顔をだして唄いはじめた。

私が云いたいのは、たがいに関係がなさそうに思えたものがつながることの幸福なんだよ。そこから、あらたな要素も生まれる。それが、難解な本を読んだり、年長者の話を聞いたり、日常生活には関係なさそうな数学を学んだりすることの意味だよ。」

なぜ、学ばないといけないのか!子どもにいつか機会があればこのように語りたいものだ。

本日は朝から台風と前線の影響で雨。しかし、某所で10kmのジョグをして仕事へ。子どもたちは警報で学校は休校。はやく台風が去ることを願うばかりだ。

« 長男のサッカー | トップページ | 『お守り』購入 »

読書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1347620/41629907

この記事へのトラックバック一覧です: 『野川』 長野まゆみ:

« 長男のサッカー | トップページ | 『お守り』購入 »